認知症のご相談
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認知症疾患医療センターは高齢化が進む中、その対策の一つとして今後、高齢社会の進展とともに認知症の方の増大が予想されており、認知症疾患医療センターはその対策の一つとして厚生労働省が平成20年より地域対応の拠点として整備を始め、現在全国に約450か所、宮崎県内には当院を含め5か所の医療機関が委託を受けて活動を行っています。
当院では
医療福祉相談室内に認知症に関する専門知識を有する精神保健福祉士を配置し、専門医と協力しながら認知症相談に応じています。
認知症疾患医療センターの主な業務
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専門医療機関
各種検査に基づく鑑別診断と治療方針の決定・専門相談・介護や福祉関係者、かかりつけ医との連携・行動・心理症状への対応を実施
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地域連携
認知症についての研修会や講座の開催・認知症医療についての普及、啓発活動など
検査体制
血液検査、心電図検査、神経心理検査を実施できる体制とCT・MRIを有しており、必要に応じて脳血流シンチグラフィ(SPECT)検査も宮崎東病院の連携協力のもとに診断を行っています。
認知症 早期発見のメリット
- 01.治療可能な認知症もある。
- 02.薬で進行を遅らせることができる。
- 03.本人と意思の疎通が図れるうちに発見できれば、介護者も適切な対応がとれる。
- 04.今後の計画や支援する態勢を整えることができる。
- 05.症状が進んでも、その間に知識や関わり方を学んでおくことができる。
認知症早期発見の目安
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もの忘れがひどい
・今切ったばかりなのに電話の相手の名前を忘れる
・同じことを何度も言う、尋ねる、する
・しまい忘れや置き忘れが増え、いつも探し物をしている
・財布、通帳、衣類などを盗まれたと人を疑う -
判断・理解力が衰える
・料理、かたづけ、計算、運転などのミスが多くなった
・新しいことが覚えられない
・話のつじつまが合わない
・テレビ番組の内容が理解できなくなった -
時間・場所がわからない
・約束の日時や場所を間違えるようになった
・慣れた道でも迷うことがある -
人柄が変わる
・些細なことで怒りっぽくなった
・周りへの気づかいがなくなり頑固になった
・自分の失敗を人のせいにする
・「このごろ様子がおかしい」と周囲から言われた -
不安感が強い
・ひとりになると怖がったり寂しがったりする
・外出時持ち物を何度も確かめる
・「頭が変になった」と本人が訴える -
意欲がなくなる
・下着を変えず、身だしなみを構わなくなった
・趣味やすきなテレビ番組に興味を示さなくなった
・ふさぎ込んで何をするのも億劫がり、いやがる
!いくつか思い当たることがあれば、医師に相談しましょう!
診察の流れ
診察
当院の鑑別診断は月曜日から金曜日の午前9:00~午後4:00となっております。鑑別診断には画像検査等が必要になりますので予約制となっております。画像検査の他に認知機能検査、血液検査、専門医の診察を行います。
午前9:00~午後5:00 土・日・祝日は休み
【相談専用電話】TEL:0985-54-8123
【野崎病院】TEL:(代)0985-51-3111
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01.相談
今、主にご本人様の対応をされる方(ご家族/介護スタッフ)が一番困っていることをお話しください。
ご本人様が今までの様子と違う時は、教えて下さい。(いつから、どのような症状がみられるのか) -
02.受診
かかりつけの医療機関がおありの場合、その先生にご相談のうえ、「診療情報提供書」を書いていただき、それをご持参ください。
出来れば、ご本人のことを一番ご存じの方が一緒に診察においでください。
ご本人が施設に入所中の方は、出来れば施設の職員さんにご同行いただくか、ご家族だけの場合は現在の
ご本人の施設での様子をよく聴いてきてお伝えいただければ幸いです。
また、関わりのあるケアマネジャーさんにご一緒いただいても結構です。
来院の際は、保険証(医療、あれば介護)とお薬手帳を忘れずにお持ちください。 -
03.治療
鑑別診断後
薬物療法と非薬物療法があります。認知症治療薬については、調整のために数ヶ月ほど通院をしていただく事があります。
かかりつけ医の先生に当院から診断や治療方針に関する情報を提供し、その後、かかりつけの医療機関に受診継続していただく事も可能です。
場合によっては介護保険サービス利用が中心となることがありますが、介護保険の申請がお済みでない方にはご希望に合わせて関係機関を紹介いたします。鑑別診断後
受診されたご本人様の状況をもとに
薬物療法開始の検討、入院加療の検討、他科受診の検討(脳神経外科/神経内科 等)
介護保険の認定申請と介護サービス(在宅・施設サービス)利用の検討、介護計画の再検討など -
04.入院
野崎病院の病床のうち、120床が認知症治療病棟となっており、他にも状態に応じて対応できる病棟があります。
認知症とそれに伴う症状などにより自宅や施設などでの生活が困難になっている方について、精神療法や薬物療法を用いて行動や睡眠の改善などを行っています。
入院中はそれらの治療と生活機能回復訓練やレクリエーションなどを行い、ADL(日常生活活動)の低下を防ぎます。 -
05.退院
入院治療により、症状が落ち着かれた方に関しては、地域資源の利用を視野に入れた退院支援を行います。
退院後も症状悪化の問題などが発生した場合は迅速に対応します。
地域連携推進機能
県の担当課と県医師会、県内の認知症疾患医療センターが合同で、認知症サポート医・かかりつけ医や医療、介護従事者を対象に、診断・治療、診断後の支援、地域連携等に関する「認知症スキルアップ研修会」を定期開催しています。
また、地域住民の方向けには、研修会や講話の開催、地域でのイベントにて相談コーナーを開設するなど、広報・啓蒙活動を実施しています。
認知症のある方が、住み慣れた地域で生き生きとした生活が継続できるよう、各種の職能団体や地域包括支援センター、行政機関が一堂に会した連携協議会に参加し、意見交換やネットワークづくりにも努めています。